セラピストとカウンセラーは、仕事内容で大きな違いがあるものの、同じような仕事と考えている方が多くいます。
ここではセラピストとカウンセラーの違いやそれぞれの仕事内容について解説します。
Contents
セラピストとカウンセラーの仕事内容
セラピストとカウンセラーの仕事内容は、以下の通りです。
セラピストの仕事内容とは?
セラピストは、ケガをした人のリハビリの際に活躍する理学療法士や作業療法士のように、身体に直接アプローチして治療を行う職種と、サロンなどで心身の悩みに耳を傾け施術するアロマセラピストやボディセラピストなどのような職種に分けられます。
カウンセラーの仕事内容とは?
カウンセラーは、様々な年齢層の方にカウンセリングを行い、心の悩みの治療を施します。
精神分析や認知行動療法などの心理療法や、精神科をはじめ心療内科、神経内科、小児科などと連携して心のケアを行います。
いじめや不登校の相談から、企業内でのパワハラやセクハラの悩みなどもカウンセラーの仕事です。
セラピストとカウンセラーの違い
セラピストとカウンセラーの違いは、大きく分けて以下のように3つの違いがあります。
①クライアントの違い
クライアントとはセラピストやカウンセラーに相談に来る方を指しますが、それぞれ相談に来るタイプが異なります。
セラピストのクライアントが主に具体的な疾患を抱える患者である事に対し、カウンセラーのクライアントは心的な悩みを抱えている、もしくはご自身の悩みに気付けていない方が利用するケースが多い特徴があります。
②相談者としての役割の違い
セラピストとカウンセラーとでは、クライアントからの相談を受けるという意味では同じ業務を行います。
しかし、セラピストは相談を受けた中で解決策を探していく能動的役割があり、カウンセラーはクライアントの相談に対して共感し、受動的に寄り添い解決に導きます。
③資格の違い
最も大きな違いは、業務に必要な資格が異なる事です。
セラピストやカウンセラーになるには、どちらも必須の資格はありません。
ただし医療現場や医療機関、その他にも学校などで働く場合に資格は必要になります。
それぞれの一般的な資格には以下のようなものがあります。
セラピストが所持する資格
資格名称 | 資格種別 |
---|---|
あん摩指圧マッサージ師 | 国家資格 |
柔道整復師 | |
鍼灸師 | |
理学療法士 | |
作業療法士 | |
臨床心理士 | 民間資格 |
前述のように医療機関など命を預かる機関では、国家資格の所持が必須になります。
目的別に事前に取得する必要があります。
セラピスト所持していると信頼度が増す民間資格
資格名称 | 資格種別 |
---|---|
アロマセラピスト | 民間資格 |
ボディセラピスト | |
リンパセラピスト |
美容系のセラピストなどでは、国家資格は必要ありません。
しかしながら民間資格の取得や、専門の学校で技術を習得するとクライアントからの安心感が増します。
【合わせて読みたい記事】
カウンセラーが所持する医療系資格
資格名称 | 資格種別 |
---|---|
公認心理士 | 国家資格 |
カウンセラーが医療系の職場で働く際に、所持できる唯一の国家資格となります。
カウンセラーが所持する心理系資格
資格名称 | 資格種別 |
---|---|
認定心理士 | 民間資格 |
応用心理士 | |
臨床発達心理士 | |
産業カウンセラー | |
教育カウンセラー | |
認定メンタル心理カウンセラー | |
交流分析士 |
カウンセラーとして職に就くためには、国家資格以外にも様々な民間資格を取得して働くことができます。
セラピストやカウンセラーになる際には、目標を明確にする
セラピストやカウンセラーには、様々な資格が必要になる場合があります。
心のケアを仕事にしたいと考えている場合には、カウンセラーを目指すと良いですが、セラピストの場合には選択肢が多くて悩ましいものです。
作業療法士や理学療法士として身体面でクライアントに寄り添うのか、臨床心理士になり心のケアを主にしたいのかで学ぶことが異なります。
美容系やスポーツ系などの種類でも仕事内容は大きく変化します。
将来自分がどのような場所で働き活躍したいのかを明確にして、自分にあった働き方を見つけることが大切です。
まとめ
セラピストとカウンセラーの違いや、それぞれの仕事内容について解説しました。
精神的な面をフォローする点で似ている仕事もありますが、身体をケアする点で両者には大きな違いがあります。
セラピストは、クライアントが問題を解決できるように働きかける能動的役割があり、カウンセラーはクライアント自身に問題を理解してもらい解決できるよう受動的に寄り添う役目があります。
自分がどのようなセラピストに向いているのか悩んでいる場合などでは、専門の学校などで相談して未来の方向性を決めるのも良いでしょう。