「エステサロンを個人で開業したい」
「エステサロンを開業したいけど、どうすればいいの?」
「自宅でエステを開業したいけど方法が分からない」
など、エステサロンを開業したいけど方法が分からず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
最近は自宅で個人サロンを開業する人も多く、様々なカラーのサロンが増えてきています。
ここでは、開業までに知っておきたい注意点、エステサロンを個人開業するための事前準備から経営までの流れ、目指せる月収などをご紹介していきます。
Contents
エステサロンを個人で開業する前に知っておきたい事前知識とは
まずは、エステサロンを開業する前に知っておいた方がよい個人サロンについての知識をご紹介していきます。
個人サロンとは
エステサロンには大きく分けると大手サロンと個人サロンの2種類があります。
大手サロンは、エステ会社が経営するサロンのことで、大手サロンのフランチャイズ店として開業した場合もそれに当てはまります。
個人サロンは個人オーナーが経営するサロンのことで、マンションやテナントを借りて行ったり、自宅で行ったりします。
実は、大手サロンより個人サロンの方が多く、個人サロンが全体の7割程度を占めているといわれています。
サロン | 特徴 |
---|---|
大手サロン | 大手エステサロンが経営するサロン フランチャイズ店などもそれに含まれる |
個人サロン | 個人がオーナーになり経営するサロン 店舗型・自宅型などが主流 |
では、個人サロンを開業するために必要な資格はあるのでしょうか。
次に資格について解説していきます。
サロン開業に資格はいる?
エステサロンの開業には資格は必要ありません。
「エステティシャン」自体に絶対必要な資格がないのと同じで、エステサロン開業においても決まった資格が必要なく、誰でも開業することができます。
ただし、誰でも開業はできますが、サロンを継続していくためには多くのリピーターの獲得や新規顧客の獲得が必要なため、エステティシャンとしての技術・知識・経験は必要です。
では、個人サロンを開く前に知っておくべき個人サロンのメリット・デメリットをご紹介します。
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個人サロンのメリットとデメリットとは
個人サロンにはいくつかのメリットとデメリットがあります。
サロンを開業する前にはメリットとデメリットの両方を知っておくことが大切です。
メリット1:初期費用を抑えることができる
個人サロンを開業するメリットの1つ目は、初期費用を抑えられることです。
大手サロンのフランチャイズとして開業した場合は、加盟に関わるお金・機器・物件・研修費など初期費用がかかります。
一般的に初期費用として必要な金額の相場は1,000万円程度だといわれています。
しかし、個人で開業する場合は、加盟金などが必要ないので初期費用を抑えることができます。
しかもサロンで使う機器も物件の自分で無理のない範囲で決めることができます。
開業前から大きな金額を支払わなくても開業できるのが個人サロンのメリットだといえます。
メリット2:人件費を抑えることができる
個人サロンの場合は、自分一人だけでも開業できるので人件費なしで開業することが可能です。
フランチャイズに加盟した場合は、最初からスタッフを雇う必要があるところも多いため、人件費の負担が大きくなります。
人件費はサロンを開業するにあたって大きな出費の一つなので、その出費を抑えられるのは個人サロンのメリットです。
デメリット:経営スキルが必要になってくる
個人で開業する場合、施術とサロン経営の両方を一人でこなさなくてはいけません。
雇われとしてエステティシャンをする場合は、施術だけに集中することができますが、個人で開業する場合は、サロンを継続するために集客率を上げたり、お客様の対応もしたりしなければなりません。
施術の技術力を向上させるだけではなく経営能力も向上させていく必要があります。
施術には自信があるけれど接客に自信がない場合などは努力が必要です。
では、次に個人サロンを開業する前に知っておくべき注意点をご紹介します。
個人サロン開業前に知っておきたい注意点とは
誰でも開業できる個人サロンですが、開業前に知っておきたい注意点がいくつかあります。
サロンの開業をする前に注意点を知って、その後の経営に備えましょう。
では、これから個人サロン開業前に知っておきたい注意点をいくつかご紹介していきます。
すぐに閉店する場合が多い
個人サロン自体は誰でも開業することができますが、サロンを継続していくのは簡単ではありません。
実は個人サロンを開業しても1年以内に閉店してしまうサロンが全体の6割、3年以内に閉店してしまうサロンが全体の9割だといわれています。
3年以上継続して経営が続けられるサロンは全体の1割程度ということです。
エステサロンは現在、全国に2万店以上もあると言われており、その中で自分のサロンを選んでもらうためには他のサロンとは違う魅力を発信して集客していく必要があります。
個人サロンを継続して続けていくには経営面での努力も必要です。
価格競争が起こりやすい
大手エステサロンはよく大型のキャンペーンを行います。
大手サロンはキャンペーンの時に大幅な値下げをすることも可能です。
そのキャンペーンがきっかけとなり、固定客につながることも珍しくありません。
しかし、個人サロンの場合は価格を下げるには限界があります。
大手サロンに対抗して価格を下げすぎると、経営を圧迫しかねません。
価格面で大手サロンと競争するのはなかなか難しいです。
個人サロンは大手サロンのように大幅に価格を下げることができない分、施術の内容を価値あるものにして、価格が高くても通いたいと思えるようなサロンづくりをする必要があります。
このように開業しても続けていくことが実は難しい個人サロン経営ですが、成功させるために大切なことがあります。
次は、個人サロンの経営を成功させるために大切なことついてご紹介していきます。
個人サロンの経営を成功させるために大切なこととは
個人サロンの経営を成功させるために大切なことは、一人一人のお客さんを大切にすることです。
一見当たり前のように感じることですが、たくさんのお客さんを一度に相手にする大手サロンでは一人一人のお客さんに丁寧に対応するのは難しいです。
どこか流れ作業的になったりしてしまいます。
それに比べて個人サロンでは一人一人に合わせて臨機応変な対応もしやすく、信頼関係も築きやすいです。
また、サービスを個人に合わせて変えていくこともできます。
そのような丁寧な対応がリピート客につながり、サロンの経営を支えていってくれるようになります。
個人サロン経営を成功させるために大切なことは、一人一人のお客さんを大切にし、丁寧に施術していくことです。
では、次にエステサロンを開業する前に行うこと~経営後に行うことを具体的にご紹介していきます。
エステサロンを個人開業~経営するまでの流れとは
これからエステサロンを開業する前にすべきこと、開業時に行うこと、開業してから行うことなどを流れに沿ってご紹介していきます。
エステサロン開業から経営までの大まかな流れを理解して開業に向けてすべきことを確認していきましょう。
開業前にすべきこと
理想の姿をイメージしよう
サロンを開業した後、自分がどのような生活を送りたいのかという自分の理想をはっきりとさせておきましょう。
家事や子育てと両立したい、仕事に専念して長時間働きたい、など仕事のスタイルもある程度考えておくのがおすすめです。
自分の理想をはっきりとさせておくことで、サロンの経営方針や目指すべき収入などを明確にすることができます。
サロンのコンセプトを決定しよう
サロンを開業する時にまず大切なのはサロンのコンセプトを決めることです。
どのようなお客さんに来てほしいのか、どのようなサロンにしたいのか、どのような思いがあってサロンを開業するのか、などサロンのコンセプトを決定しましょう。
コンセプトを決めることで、家具やお店の内装、使う美容機器なども決めることができます。
まずは、あなたがどのようなサロン開きたいのかというコンセプトを明確にしましょう。
サロンに良い立地を選ぼう
サロンを開いた後の理想の暮らし、サロンのコンセプトが決定したら次にサロンを開業する場所を選びます。
仕事が終わってからも家事や育児などで忙しい場合は自宅に近い場所が通いやすいです。車で通ってくれるお客様が多い場合は駐車場のスペースを確保できた方がいいでしょう。
このように、サロンの立地を考える時は自分が働きやすい場所やお客さんが集まりやすい場所などを考慮して選ぶことも大切です。
サロンの立地を決める時に考えるべきポイント
お客さんの移動手段を考えよう
都会では駅やバス停の近いところ、車で移動することが多い郊外では駐車場が近くにあるところ、などお客さんの主な交通手段は何かを考えて立地を選んでみましょう。
自宅で開業するか、店舗を借りるのか考えよう
最近増えているのが自宅サロンを開業するケースです。
自宅であればテナント料がかからず固定費も少なくすることができます。
また、時間の融通をつけやすいため、子育て中でも比較的開業しやすいので子育て中のママさんにも人気です。
ただし、自宅サロンの場合、立地を選べないことや集客が難しいことなどの問題点もあるので、経営面や集客面での工夫が必要です。
開業に必要な初期費用は抑えよう
初期費用として必要なものは物件の敷金礼金、集客のための広告費、施術に必要な備品、家具、機器などがあります。
サロンの内容や規模などにもよりますが、ある程度まとまった金額のお金が必要になるというイメージは持っていきましょう。
また、開業資金として銀行などで借金をして初期費用を借りる場合もあり、返済のことまで考えずに借りられるだけの金額を借りるという人もいます。
しかし、初期費用のための借金はその後サロンを経営しながら返していく必要があります。返済費用の返済がサロン経営の足を引っ張らないようにすることが大切です。
よりよいサロンをつくるために必要な初期費用ですが、最初はできるだけ出費を抑えて経営を圧迫しないようにしましょう。
開業時に必要な主な費用
- 物件費用(敷金・礼金・リフォーム代金)
- 機器
- 備品・家具
- 消耗品
- 広告費 など
固定費はできるだけおさえるようにしよう
サロン経営を圧迫する出費の中でも大きな出費の一つが固定費です。
サロン経営で必要な固定費には店舗の家賃・光熱費・人件費・機器のレンタル代などが挙げられます。
このような固定費が大きいと売り上げがあっても経営は厳しくなります。
固定費はできるだけやすくおさえられるように、家賃・人件費・機器のレンタル代を見直しましょう。
サロンの内容を決めよう
サロンのコンセプトや立地などが決まったら、次は具体的にサロンでの施術内容を決めていきましょう。
施術内容を決める時に大事なのが、サロンのコンセプトやターゲットとするお客様です。
自分ができるメニューを全て用意してそれをサロンの施術内容にすれば、お客さんは選びづらくなり集客も難しくなります。
ターゲットにしたお客様が受けたいと思うような施術内容を分かりやすくいくつか用意するのがおすすめです。
サロンの備品を揃えよう
サロンの内容を決めたら次に備品を揃えましょう。
サロンのコンセプトを決めることで自然と家具や小物のテイストを決めることができます。
また、サロンの内容を決めることで施術に必要な機器や施術に必要な物も決められるでしょう。
サロンで必要な主な家具・備品
- エステで使用する機器
- エステで使用する椅子・ベッド
- ホットタオルキャビネット
- 化粧品
- インテリア・雑貨
- 家具 など
サロンの内容によって変わりますが、基本的にはこのような家具や備品が必要になります。
開業する時に必要なこと
開業準備が整ったら次は手続きです。
開業するためには一つ重要な手続きがあります。
では、これからその手続きについてご紹介していきます。
開業届を提出しよう
エステを開業する時に必要な手続きは開業届を提出することです。
開業届は税務署に提出する書類で、個人事業を始める時に提出します。
サロン名・開業の日付・住所・名前・マイナンバーなどを記入していきます。
この書類の提出には費用はかかりません。
開業届を提出すると青色申告をすることができるので節税にもつながります。
エステを開業するタイミングで開業届と青色申告の書類を同時に提出するのがおすすめです。
経営する時にするべきこと
開業届を出したら、いよいよサロンの経営が始まります。
では、サロン経営の時にすべきことをこれからご紹介していきます。
サロンのお客さんを増やそう
サロンを経営していくうえで欠かせないのがお客さんの存在です。
せっかくサロンを開いてもお客さんが来てくれなければ経営は成り立ちません。
前に勤めていたサロンでの固定のお客さんがいる場合などは、それほど集客をする必要がないかもしれませんが、多くの場合は開業のタイミングで集客することが多いです。
まずは、サロンに通ってくれるお客さんを見つけて、そのお客さんがリピーターになってくれるような良いサービスを行いましょう。
サロンの集客方法
- 広告
- チラシ
- フリーペーパー
- WEBサイト
- SEO、MEO
- ブログ
- SNS
などいろいろな方法を試してみましょう。
確定申告が必要
開業届を出してサロンの経営が始まれば、毎年年度末に確定申告をする必要があります。
その年の所得を計算し、支払うべき税金の金額を確定させます。
最近は自分で自宅からできる方法などもあり、わざわざ税務署に出向いて長い時間並んで待つ必要もなくなりました。
確定申告を見据えて、日ごろから売上と経費の計算を行うようにしましょう。
次に、個人サロン開業で目指せる収入についてのお話をしていきます。
サロン開業で目指せる月収とは
雇われでエステティシャンとして働いている場合の年収は平均で300万円~400万円です。
月額18~20万円程度のお給料をもらって働く、というイメージです。
開業すればもっと豊かになれる、というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
サロンオーナーの収入について
サロンを開業した場合の平均年収は500万円~数千万円程度です。
平均年収にこれほどの差があるのは、サロンの経営状況によって大きく収入が変わってくるからです。
あまり人気がないサロンでは雇われエステティシャンの月収20万円より低い場合もあります。
逆に経営力があり人気のサロンの経営者は月収100万円を超える場合もあります。
つまり、サロンによっては月収100万円も夢ではありません。
まとめ
個人でサロンを開業する場合には事前準備が大切です。
まずは理想のサロンやコンセプトを考え、その上で店舗を借りるのか、自宅にするのか、などを考える必要があります。
また、開業にかかる資金についても明確にしておかなければなりません。
できるだけ初期投資を抑えて、その後の経営を圧迫しないようにすることが大切です。
サロン開業には資格が必要ないため、簡単に開業できるというイメージですが、経営を続けるのは簡単ではありません。
実際に開業したサロンの多くが1年以内に廃業しているという事実もあります。
施術技術だけでなく経営スキルを磨いていく努力も必要です。
また、雇われエステティシャンの平均月収は20万円程度ですが、個人サロンを開業した場合、経営が軌道にのれば月収100万円も夢ではありません。
施術技術を磨いて上手に経営をし、理想のサロンをつくっていきましょう。