エステティシャンになるためには、資格が必要で難しそうだと思っていませんか。
実はエステティシャンは必ず必要な資格がないため、比較的始めやすい仕事の一つと言えます。
もし興味があるなら、仕事をしながらでも目指すこともできるでしょう。
ここでは、エステティシャンを目指すために必要な知識と勉強についてご紹介します。
エステティシャンに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
エステティシャンの仕事とは?
エステティシャンは、お客様を癒す、美を追求する仕事です。
まずはエステティシャンの具体的な仕事内容についてお伝えしていきます。
1.カウンセリング
一番始めにすることは、お客様へのカウンセリングです。
記入してもらったカウンセリングシートを元に、肌の状態やスキンケア方法、肌の悩みについてヒアリングしていきます。
施術中にトラブルが発生しないように、アレルギーの有無や健康状態をしっかりと確認しておくことも重要です。
また肌の悩みを聞く以外にも、お客様の緊張をほぐすことも必要になります。
初めて施術を受けるお客様は、肌の悩みが解消するのかと不安な気持ちで来店しているためです。
何気ない会話をはさむなどしてリラックスした空間を作り出すことも、エステティシャンの大切な仕事です。
2.施術
次にカウンセリングで説明した施術を行っていきます。
エステティシャンが行う代表的な施術は「フェイシャルケア」「ボディケア」「脱毛」の3つです。
「フェイシャルケア」は首より上の部分を集中的にケアする施術です。
美容機器や手を使い、シミやしわ、たるみといった肌のトラブルの改善を目指していきます。
「ボディケア」は全身をケアする施術です。
手や美容機器などを使い、皮膚や筋肉に適度な刺激をあたえて体形を整えていきます。
それと同時にリンパや血流の流れをよくして、肌質を改善していきます。
「脱毛」は、美容機器を使用して脱毛する施術です。
美容ライトやワックスを使い、お客様の希望した部分を脱毛していきます。
3.商品の販売
施術後に綺麗になった肌を維持するために、適切なホームケア用品を勧めるのもエステティシャンの重要な役目です。
適切なホームケアをすることで施術後の経過がよくなり、肌質の改善が期待されていきます。
ただし一方的に商品を勧めないように注意しなければいけません。
エステサロンに来られるお客様は、美容用品にもこだわりのある方が多いです。
無理に勧めるとお客様が不快に感じて来店しなくなることもあります。
エステティシャンは、お客様の気持ちに寄り添う共感力も必要となってきます。
エステティシャンになるために資格は必要?
エステティシャンには、資格を保有していなくてもなることは可能です。
そのため経験がない方でも、比較的始めやすい仕事と言えます。
しかし、お客様に指名され続けたり開業したりするためには、高いスキルが必要となる職業とも言えます。
またブライダルエステで働きたい場合は、背中・顔のシェービングを行うために理容師免許が必要です。
他にも眉毛カット・眉毛エクステなどを行うには、美容師免許が必要となります。
自分がどういったエステティシャンになりたいかを考えて、資格が必要かどうかを確認しましょう。
エステティシャンに必要なスキルとは?
基本的には資格が不要なエステティシャンですが、どのようなスキルが必要か分からないですよね。
ここでは、エステティシャンに必要なスキルについてまとめていきます。
1.美容の知識
エステティシャンはお客様の肌に直接触れる職業なので、身体の様々な知識が必要となります。
一番必要なのは、肌の構造や仕組みについての知識です。
「肌は何層になっているのか」「構造と役割は何なのか」といった基礎知識を知っておくことで、お客様に肌トラブルの原因や解決方法を正しく説明できます。
また身体の仕組みについても同様です。
血液やリンパの流れ、ツボの位置を把握しておくことで、適切なボディケアを行えます。
他にもサロンで取り扱う商品知識も勉強しておかなければいけません。
詳しい成分や肌のトラブルに対して、どのような効果があるのかを説明できるようにするためです。
さらにブランドから販売される最新商品について、常にアンテナを張っておくことも求められます。
サロンに来られるお客様は美容に関心が高いため、最新商品についても詳しいです。
もし商品の話をふられても、話を合わせられるようにしておくことで「知識が豊富なこの人になら任せられるな」と感じてもらえるでしょう。
2.エステの技術
エステティシャンは、施術に必要な技術を勉強しておかなければいけません。
基本的な方法を学んでおくのはもちろん、実践を重ねながらスキルアップしていくことが大切です。
もし可能であれば、家族や友人に協力してもらい、練習台になってもらうのも良いでしょう。
また新しい技術の習得も必要不可欠です。
トレンドの移り変わりが早い美容業界では、どんどん新しい施術が取り入れられます。
その都度対応できるように、新しい技術を身につけておくことが大切です。
3.コミュニケーション能力
サロンに訪れるお客様は、癒されたいという気持ちをもって訪れます。
初めて来店するお客様に、リラックスしてもらえるように努めなければいけません。
そのため話を聞く「傾聴力」が大切です。
自分が話すよりもお客様が話すことに耳を傾けて、どういった施術を受けたいのかを聞き取る能力を高めていきましょう。
また話を聞いた後、どのような施術をするかといった「提案力」も大切です。
術後のスキンケアやホームケアについて、お客様に寄り添いながら勧める能力を磨いておく必要があります。
4.経理の知識
もし開業を目指しているのであれば、経理の知識も必要です。
会社のお金の流れを把握して、経営を管理していかなければならないためです。
主に税金や帳簿のつけ方、経費の記録方法を学んでおくとよいでしょう。
個人サロンであれば、簿記2〜3級程度の知識があれば十分に対応できます。
エステティシャンになるための勉強方法
エステティシャンになるためには、いくつものスキルが必要となります。
ここでは、そのスキルを身につけるための勉強方法をご紹介します。
美容専門学校に通う
美容専門学校は、美容についての知識を専門的に学べる学校です。
約2年をかけて、本格的な知識・技術を勉強できます。
エステティシャンを目指す場合は、美容の総合知識を学べる「総合美容科」か「エステティックコース」を選択するのが一般的です。
定期的に授業や課題、試験があることから、学校に通うことに専念できる方に向いているでしょう。
美容専門学校はエステティシャンだけではなく、美容全般の知識や技術を学べます。
そのため美容師や理容師といった国家資格を取得したい方もたくさん通っています。
意欲的に学びたい生徒が集まっているので、刺激を受けながら勉強を続けられるでしょう。
専門学校によっては、就職のサポートも充実しているのが魅力です。
養成スクールに通う
養成スクールは、エステティックを専門的に学べるスクールです。
フェイシャルケアやボディケアの基本的な知識や手技について勉強できます。
養成スクールは、様々なコースが用意されているのが魅力です。
例えば独立・開業を目指す方にむけて「独立・開業コース」といった本格的なコースが用意されています。
その一方で「フェイシャル」「整体」の基礎を学ぶ1か月程度の短期間コースがあるスクールが多いです。
本格的にエステを学びたい方はもちろん、趣味で習いたい方も気軽に通えるでしょう。
またエステティシャンの仕事に興味があるけれど、向いているか分からないといった方にもおすすめです。
まずは短期間コースを受講して、もっと勉強したいと感じたら独立・開業コースを受けることもできます。
通信講座で学ぶ
忙しくて学校に通うのが難しい方には、通信講座がおすすめです。
好きな場所・時間に、自分のペースで勉強を進められるためです。
ただし技術取得のために、教室へ何度か授業を受けにいかなければいけない講座もあるので、契約する前に確認しておきましょう。
働きながら学ぶ
エステティシャンで必要な資格が特にないため、いきなり働くこともできます。
「未経験ok」「研修制度あり」といった条件の求人募集に応募して、サロンで技術を身につけながら働くのもひとつの手です。
ただしサロンによっては、未経験の場合は受付や掃除といった業務がメインになってしまうこともあります。
面接時に「採用後はどのような業務に就けるのか」「研修制度は利用できるか」を聞いておき、採用後に勉強できる環境であるかをきちんと確認しておきましょう。
エステティシャンの学校・講座を選ぶポイント
エステティシャンの学校・講座はたくさんあるので、どこに通えばいいのか迷ってしまいがちです。
ここでは、学校・講座を選ぶ時のポイントについてお伝えします。
1.目的を明確にする
まずは「どのようなエステティシャンになりたいのか」を明確にすることが大切です。
例えばフェイシャルを中心に学びたいのであれば、フェイシャルに特化したコースがあるところを選ぶとよいでしょう。
身につけたい技術をはっきりとさせることで、どういった学校や講座にするかを決めやすくなります。
2.ライフスタイルに合わせる
自分のライフスタイルに合わせた学校・講座を選ぶことも大切です。
もし働きながら学びたいのであれば、夜に授業を行う学校に通ったり、通信講座を選んだりするとよいでしょう。
まずは自分のライフスタイルを見つめて、どの時間帯に勉強できるかをよく考えましょう。
3.通いやすさ
長く続けるのであれば、通いやすさも重要なポイントです。
どんなに魅力的な学校があったとしても、片道2時間かかるといった遠い場所であれば、足が遠のいてしまいがちです。
エステティシャンの知識を身につけるためには、長い時間が必要です。
そのため家や職場の近くといった、通いやすい場所にある学校を選びましょう。
もし遠くて魅力的な学校を見つけた場合は、オンライン授業が開講されているかをチェックしてみましょう。
エステティシャンにおすすめの資格
前述のとおり、エステティシャンになるために資格は不要です。
しかしエステティシャンとしての技量を示せる資格がいくつかあります。
必須の資格ではありませんが、就職の際に有利にはたらくこともあるので、取得しておくとよいでしょう。
ここでは、エステティシャンにおすすめの資格を3つご紹介します。
AJESTHE認定エステティシャン
AJESTHE認定エステティシャンとは、一般社団法人日本エステティック協会が定めるエステティシャンの資格です。
下記のいずれかを満たすことで受験できます。
- 協会認定校で300時間以上の履修コースを修了している
- サロンでの実務経験が3年以上ある
この資格は、エステティックに関する基礎知識や技術力が求められます。
そのため受験は実技試験と筆記試験が行われ、両方に合格すると資格が取得できる仕組みになっています。
合格率は80%と高く、試験も基礎的な内容であることから、初心者であればまずはこの資格の合格を目指すとよいでしょう。
AEA認定エステティシャン
AEA認定エステティシャンとは、日本エステティック業協会が定めるエステティシャンの資格です。
下記のいずれかを満たすことで受験できます。
- AEA認定校で指定のカリキュラムを修了する
- サロンでの実務経験が1年以上ある
①の場合は学内実技試験を受けて、筆記試験に合格すれば資格を取得できます。
②の場合は主要都市で開催される実技試験を受けて、筆記試験に合格すれば資格を取得できます。
この資格は、エステティックに関する基本的な知識・技術・接客マナーが求められます。
この資格に合格すれば、さらに上位資格である「AEA上級認定エステティシャン」「AEA認定インターナショナルエステティシャン」を受けることもできます。
ビューティー・セラピーディプロマ
ビューティー・セラピーディプロマとは「CIDESCO」が定めるエステティシャンの資格です。
「CIDESCO」とは、スイスに本部があるエステティックの国際組織です。
資格の取得方法は2通りです。
1つ目は、CIDESCO国際認定校を卒業して「学生受験」をする。
2つ目は、エステティシャンとして働きながら「一般受験」をする。
一般受験は、下記の条件を満たすことで受験できます。
- エステティックの基礎教育を600時間以上受けている
- AJESTHE認定エステティシャンの資格を取得している
- エステティックに関連した実務経験が3年以上ある
この資格はフェイシャルやボディケア、メイクアップなどの高度な知識と技術が求められます。
高度な内容となるため、基礎的な知識・技術が身に付いてから受験するとよいでしょう。
エステティシャンとして働くには?
知識・技術力を身につけた後は、いよいよエステティシャンとして働きだす時です。
ここでは、エステティシャンとして働くにはどのようなルートがあるのかについて解説していきます。
エステサロンで働く
学校やスクールに通った後は、エステサロンで働くのが最も一般的です。
エステサロンが発信している求人情報をチェックして、応募してみましょう。
エステサロンや美容室など、美容業界に特化した求人サイトをチェックするのもおすすめです。
また学校やスクールによっては、就職活動をサポートしてくれるところもあります。
学校によっては就職イベントを開催したり、就職担当のスタッフが相談に乗ってくれたりするので、上手に活用しましょう。
開業する
自分でサロンを開業して働くこともできます。
開業は年齢制限等がなくいつでも開業できて、定年がないのが魅力です。
シフト制で勤務するのが難しい方は、自分のライフスタイルに合わせて仕事ができるでしょう。
自宅の一室でも行えますし、テナントを借りて営業するなど、場所も自由に選択できます。
まとめ
エステティシャンになるためには、資格は不要です。
しかし美容の知識やエステの技術など、幅広いスキルが必要となります。
知識や技術を身につけるためには、専門学校や養成スクールに通って勉強するのが一番の近道です。
なかなか教室へ通うのが難しい方は、通信講座であれば受講できるでしょう。
もし興味のある方は、資料を請求してみましょう。
自分に合った勉強法を見つけて、素敵なエステティシャンになることを目指してくださいね。